『スポーツと気晴らし』について ♪
『スポーツと気晴らし』(Sports et Divertissements ) は、エリック・サティが作曲した21曲からなるピアノ小曲集です。
(写真は現代版)

高級婦人雑誌を出版していたパリのルシアン・ヴォージュル社のルシアン・ヴォージュル社長はシャルル・マルタンの描いた風俗画集に、1曲ずつの短いピアノ曲を添えることを、企画しました。
当初それは、当時売れっ子作曲家であったストラヴィンスキーに委嘱されましたが、委嘱料の折り合いがつかず不調に終わり、そしてサティに白羽の矢が立ちました。
サティに打診された際の額は、ストラヴィンスキーの額よりも値下げされていたにもかかわらず、サティはそれがむしろ不当に高額すぎると拒絶し、自ら苦労して交渉を重ね、やっとのことで値下げしてまで委嘱を請け負ったことが伝えられています。
彼は多くの作品で調号を捨て、この作品でも調号はなく、臨時記号は1音符単位に付けられています。
サティはまた、拍節をも捨てましたが、この曲集でも小節線や終止線を省いた書法が採られています。

また、サティの多くの作品に見られるように、楽譜中に彼らしい詩的なコメントがちりばめられています。
シャルル・マルタンの絵の構図をそのまま楽譜に写したとされる第15曲「ウォーター・シュート」

永遠に繰り返されて終わりのない第16曲「タンゴ」

フランス童謡「月の光」が歪んで挿入される第18曲「いちゃつき」

調性も拍子もない曲などが入り混じり、彼の斬新な発想がふんだんに盛り込まれた作品集となりました。

最終的に、サティによる美しい手書き浄書と手刷り色彩版画を対にして、大戦後に限定225部が出版されました。
『スポーツと気晴らし』のアートカタログ
⇒ http://www.bibliopoly.co.jp/martin.html
(写真は現代版)

高級婦人雑誌を出版していたパリのルシアン・ヴォージュル社のルシアン・ヴォージュル社長はシャルル・マルタンの描いた風俗画集に、1曲ずつの短いピアノ曲を添えることを、企画しました。
当初それは、当時売れっ子作曲家であったストラヴィンスキーに委嘱されましたが、委嘱料の折り合いがつかず不調に終わり、そしてサティに白羽の矢が立ちました。
サティに打診された際の額は、ストラヴィンスキーの額よりも値下げされていたにもかかわらず、サティはそれがむしろ不当に高額すぎると拒絶し、自ら苦労して交渉を重ね、やっとのことで値下げしてまで委嘱を請け負ったことが伝えられています。
彼は多くの作品で調号を捨て、この作品でも調号はなく、臨時記号は1音符単位に付けられています。
サティはまた、拍節をも捨てましたが、この曲集でも小節線や終止線を省いた書法が採られています。

また、サティの多くの作品に見られるように、楽譜中に彼らしい詩的なコメントがちりばめられています。
シャルル・マルタンの絵の構図をそのまま楽譜に写したとされる第15曲「ウォーター・シュート」

永遠に繰り返されて終わりのない第16曲「タンゴ」

フランス童謡「月の光」が歪んで挿入される第18曲「いちゃつき」

調性も拍子もない曲などが入り混じり、彼の斬新な発想がふんだんに盛り込まれた作品集となりました。

最終的に、サティによる美しい手書き浄書と手刷り色彩版画を対にして、大戦後に限定225部が出版されました。
『スポーツと気晴らし』のアートカタログ
⇒ http://www.bibliopoly.co.jp/martin.html